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平成30年度防災・日本再生シンポジウムを開催しました。

 福井大学では、平成30年11月17日(土)に敦賀・きらめきみなと館で7回目となる防災・日本再生シンポジウム『日本一の原子力立地 福井県における防災危機管理Ⅶ~原子力防災における緊急被ばく医療』を開催し、約90名の方に聴講していただきました。

  このシンポジウムは、本学が東日本大震災、福島第一原子力発電所事故を機に関心が高まった「原子力防災」について、附属国際原子力工学研究所の立地自治体である福井県、敦賀市と密接に連携し、教育機関の立場で進めている活動の一環として、国立大学協会の支援のもと、平成24年度から開催しているものです。

 今回は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所 被ばく医療センター医長 富永隆子氏、福井県立病院救命救急センター医長 前田重信氏、公立大学法人福井県立大学看護福祉学部准教授 山崎加代子氏、大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻博士後期課程2年 石井大翔氏及び日本原子力文化財団企画部 永田夏樹氏の5名に「原子力防災における緊急被ばく医療」をキーワードにご講演いただきました。

 初めに本学岩井善郎理事から挨拶いただき、続いて講演前半では、「これからの被ばく医療体制と人材育成」と題し、放射線医学総合研究所富永隆子氏から日本における被ばく医療のあゆみ、被ばく医療体制の変遷のご説明の後、現在の原子力災害時の国、地域の医療体制、人材育成体制についてご紹介いただき、今後の課題についてご講演いただきました。

 つづいて、福井県の取組み1例目として、福井県立病院前田重信氏から「福井の緊急被ばく医療体制・人材育成」と題し、福井県内での2004年の汚染被ばくは伴わないが、原子力施設内で11人の死傷者が出た事故後の原子力事業者、行政機関を含めた他職種、他施設間ネットワークの構築、国外での緊急被ばくトレーニング施設での研修体験、人材育成などの対応例を交え、今後の展望についてご講演いただきました。

 取組2例目として、福井県立大学准教授山崎加代子氏から「福井県内大学連携による放射線に強い看護師育成」と題し、平成29年度から着手の県内大学等連携研究推進事業「原子力災害対応に強い放射線看護人材育成プログラム(福井モデル)の構築」のご紹介を中心に、放射線に対する正しい知識を有する看護職者の養成についてご講演いただきました。

 また、途中の休憩時間を活用し、敦賀キャンパスで学ぶ学生による研究、教育活動のパネル紹介の時間を設け、参加者の方と意見交換をさせていただき好評でした。

 後半の講演では、国際的な取組みとして、国際原子力機関・事故緊急事態対応センター(IAEA IEC)におけるインターンシップを経験された大阪大学大学院生石井大翔氏から「IAEA IECにおける国際的緊急被ばく医療の枠組み」と題し、実際のIAEAでの事故対応訓練の動画を交えご講演いただきました。

 最後に、日本原子力文化財団企画部の永田夏樹氏から「日本における放射線教育の現状と可能性」と題し、各種調査データを元に放射線教育の現状及び今後の可能性についてご講演いただきました。

 原子力防災に関する多様な活動や本学の教育研究活動について、聴講者の方から貴重なご意見・ご提案をいただく機会にもなり、大変有意義なシンポジウムとなりました。

当日の様子 【HP原稿 写真】平成30年度防災・日本再生シンポジウム当時の様子.pdf