教育カリキュラム(福井モデル)開発<令和2年度>

【教育カリキュラム(福井モデル)開発】

1. 関連機関からの講師派遣によるセミナー

  官学協働のカリキュラムを開発するために実務経験者や有識者を講師に迎えてセミナーを開催した。なお、新型コロナの影響で、オンライン形式で実施した。令和2年度の開催セミナーを以下に示す。

○「新型コロナ感染症対策と原子力防災政策」
   米山 照彦 氏
  (株式会社構造計画研究所 創造工学部 部長)

○「災害報道における記者の視点」
   橋口 和門 氏
   (NHK福井放送局嶺南支局 記者)

○「福島第一原子力発電所事故以降の原子力規制の変化と被ばく評価」
  向原 民 氏
  (株式会社テプコシステムズ 原子力炉心技術部/マネージャー)

○「原子力規制庁の業務説明とシビアアクシデントに関する研究紹介」
  西村 正美 氏
  (原子力規制庁 福井地域原子力規制総括調整官 地域原子力規制総括調整官[福井担当]),
  小城 烈 氏
  (原子力規制庁 技術基盤グループ シビアアクシデント研究部門技術研究調査官)

2. 福井原子力教育情報連絡会

 福井県原子力教育情報連絡会を開催し、行政・関連機関とカリキュラム開発等に関する情報交換を行った。主な内容とその成果は下記のとおり。

【福井県庁】
 ・令和2年度10月(後期)開講の工学研究科博士前期課程カリキュラム科目「原子力規制」に関し、福井県からの指摘に基づき、当該科目のコンテンツに「福井県における原子力政策」を導入した。
 ・IAEAと福井県庁の覚書更新(2021年3月現在交渉中)に関し、これまでの連携に加えて「地域住民等との関わりや安全文化」「原子力防災および緊急時対応」、その他を協力範囲の拡充として導入することとなった。今後、福井県主催のアジア向けセミナー等の中で大学が協力し研修プログラムを進める予定。

【原子力規制庁】
 ・本事業の一環として外部講師によるセミナーを実施してきたが、原子力規制庁職員がセミナーの講師として参加し教育の一角を担うシステムが定常化した。今後も相談の上、継続する予定。

【参考:IAEA関連】
 ・学部生向け正規カリキュラム科目「原子力安全規制と国際的枠組み」において、IAEA職員が「原子力の平和利用・安全確保における国際原子力機関(IAEA)の役割とその変化」との題目でオンライン講演を行った。
 ・IAEA,福井県庁,福井大学の3者で、コロナ禍における職員・学生派遣に関する意見交換を行った。

 今後も継続的に行政・関連機関と議論できる場を設け、情報交換を行い、原子力に係るカリキュラムの充実を図っていく。