インターンシップ・短期英語プログラムによる実践教育(平成30年度)

【インターンシップ・短期英語プログラムによる実践教育】

1. 県庁、規制庁、IAEA、その他外国研究機関でのインターンシップ

 原子力規制に係るシビアアクシデント対策関連の教育訓練の現場、自治体における国・事業者との連携の実情を学ぶため原子力規制委員会原子力安全人材育成センターへの見学を実施した。

<内容>
 ・原子力規制庁の概要の説明
 ・原子力発電所中央制御室を模擬したプラントシミュレータの見学
 ・緊急時対応センターにて防災危機管理業務の見学
 ・周辺モニタリング設備の現状聴取に係る会合の傍聴

education_30_01.pngeducation_30_02.png

http://www.nsr.go.jp/activity/jinzai/jinzai_kensyunaiyou.html より

2. 短期英語プログラムによる実践教育

 外国人若手研究者を招き、原子力規制関連のテーマに即した問題設定、資料調査・翻訳、外国人への説明、質問対応、英語のプレゼン作成・発表、議論といった内容で少人数のグループワーク形式で行った。また、ディベートやプレゼンの専門スキルを有する英語講師を毎週1回(1.5時間)招いて英語のプレゼン講座を実施した。

□ 外国語活動指導助手(ネイティブ)による英語プレゼン指導〔参加学生5名程度〕

 以下の要領で、原子力規制に関連する問題に対し、英語でのプレゼンスキルを向上させるためのプログラムを推進した。
①あらかじめ設定したテーマに従い、学生が10-15分程度のプレゼンを準備し、参加者に対し英語でプレゼンを行う。
②外国語活動指導助手が1枚1枚の資料について、不明な点等についてコメントし、発表者はそれに応える。また、他の参加学生もこれに参加する。
③外国語活動指導助手がその資料を用いて、プレゼンの手本を示す。後日、このプレゼンを修正し、再度プレゼンを行う。

<テーマ例>
 ・東日本大震災の概要と福島第一原子力発電所事故
 ・東日本大震災後の原子力規制のしくみの変化
 ・原子力災害対策の基本的考え方
 ・放射線防護
 ・宇宙素粒子

□ 若手外国人研究者との協働〔参加学生9名程度〕

 以下の要領で、原子力規制に関連する問題に対し、英語でのコミュニケーション能力を向上させるためのプログラムを推進した。上記プログラムと異なる点は、プレゼンなどにより伝えるだけでなく、若手外国人研究者が内容を理解し、それを他人に伝えられるところまで協働で資料作成を行う点にある。
①あらかじめ若手外国人研究者が必要とする情報(テーマ)について相談する。設定したテーマを細分化し、内容ごとに学生が情報を収集する。
②収集した情報を英語の資料として学生がまとめ、若手外国人研究者に説明する。若手外国人研究者は情報を取捨選択、さらに必要な情報を学生に要求しつつ、自らはこれらを集約してプレゼン資料を作成する。
③若手外国人研究者は、学生から収集した情報をまとめ最終的にこれを用いたプレゼンを行う。

<テーマ例>
 ・福島の現状調査
 ・チェルノブイリ及び福島第一原子力発電所事故後の対応の比較
 ・チェルノブイリ原発事故後の生物環境への影響
 ・放射線規制(空間線量・土壌モニタリング、食品規制、避難区域等)

education_30_03.pngeducation_30_04.png