新着情報

令和6年度レジリエント社会・地域共創シンポジウムを開催しました。

附属国際原子力工学研究所では、令和6年12月7日(土)にレジリエント社会・地域共創シンポジウム『日本一の原子力立地 福井県における防災危機管理Ⅻ』を開催しました。

本シンポジウムは、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故を契機に原子力防災への意識向上を目的に、平成24年度から実施してきた「防災・日本再生シンポジウム」を昨年から「レジリエント社会・地域共創シンポジウム」として再開したものです。

これまでに、関係者で共有されてきた事項の一つに、震災から13年を経過しているにもかかわらず、原子力立地での原子力防災体制が完成していないということ、令和6年元旦に発生した能登半島地震で、住民の原子力体制への不安が高まる中での、今回のシンポジウム開催でした。会場参加とオンラインのハイブリッド方式で開催し、93名の方に聴講いただきました。

まず初めに本学末理事から開会挨拶があり、当研究所の吉田邦一准教授から、「能登半島地震:日本海側の地震研究」について、茨城大学原子力科学研究教育センター長の岩佐和晃教授から、「茨城大学に新設された原子科学研究教育センターにおける地域連携を含む活動の紹介」について講演いただいた後、第2部として原発立地地域の、新潟県、島根県、福井県、敦賀市の防災対策担当者から各地域で防災への取組状況の講演がありました。第3部では、民間企業から構造計画研究所の米山照彦氏と、東日本大震災・原子力災害伝承館の大杉遥常任研究員から原子力防災に対する民間活動の講演がありました。最後に令和6年10月に実施された福井県原子力防災総合訓練を見学し、放射線モニタリングや傷病者受け入れについて学んだ学生、また令和6年11月に開催された敦賀市総合防災訓練に参加し、学校における原子力防災の現状と課題について学んだ学生から、それぞれ報告がありました。発表した学生は工学部機械・システム工学科、大学院工学研究科のそれぞれ原子力安全工学コース(分野)の学生4名で、学生の視点から防災意識や今後の課題、目標が共有されました。

講演ではセッションごとに質疑の時間をもうけ、聴講者から意見や貴重な提案があり、大変有意義なシンポジウムとなりました。

0_シンポジウム主旨説明.JPG

シンポジウム趣旨説明

講演1 能登半島地震:日本海側の地震研究 DSC03803.JPG

「能登半島地震:日本海側の地震研究」吉田邦一准教授

講演2 茨城大学に新設された原子力科学研究教育センターにおける地域連携を含む活動の紹介.JPG

「茨城大学に新設された原子科学研究教育センターにおける地域連携を含む活動の紹介」

茨城大学原子力科学研究教育センター長 岩佐和晃教授

質疑応答時間DSC03916.JPG

質疑応答時間