文科省の人材育成
人材育成
福井大学では、文部科学省の公募事業「英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進 事業(廃止措置研究・人材育成等強化プログラム)」 『福島第一原子力発電所の燃料デブリ分析・ 廃炉技術に関わる研究・人材育成』(代表:福井大学)を進めています。 本事業では福井大学が中心となり西日本の大学や研究機関と連携して、現場のニーズを踏まえた「廃止措置技術」、「燃料デブリ分析」及び「廃炉技術開発」に関する基盤研究及び人材育成を実施します。
「廃止措置技術」
主な項目
① 廃止措置技術研究
② 廃止措置技術セミナー
③ 廃止措置技術実習
a.マニピュレータ動作の最適化実習
b.ロボット操作実習(若エネ研)
④ 廃止措置国際セミナー
⑤ 廃止措置工学学生サミット
「燃料デブリ分析」
主な項目
① 燃料デブリ物性・分析研究
a.模擬デブリ構成物質の機械的・熱力学的物性評価(大阪大学)
b.溶融固化体の空隙率と物性の相関
b-1.模擬デブリの合成と有限要素解析
b-2.X線CTによる空隙率評価(原子力機構)
c.燃料デブリからのFP放出・溶出挙動評価
d.燃料デブリの融点評価(九州大学)
② 模擬燃料演習
a.カリキュラム検討
b.PIXE利用の検討(大阪府立大学)
③ 燃料デブリ実習(原子力機構)
④ 臨界管理・未臨界度測定実習
a.未臨界の炉物理に関する講義(大阪大学)
b.未臨界度評価(京都大学)
「廃炉技術開発」
主な項目
① 廃炉技術開発研究
a.コンクリート健全性非破壊評価
b.原子炉解体ロボット技術探査
c.マニュピュレータの手先軌道計画
d.プラズマを用いたヨウ素、セシウム捕集技術開発(福井工業大学)
e.耐放射線性ロボットレーザー基礎技術開発(若エネ研)
② 非破壊検査実習
③ 放射線管理・線量計測実習(福井工業大学)
④ 放射性核種分析実習
このうち、当研究室では、「廃止措置技術」の廃止措置技術研究として、福島第一原子力発電所(以下「1F」という。)廃止措置等に向けた中長期ロードマップに沿って、燃料デブリ取り出しに係る幾つかのシナリオに関する作業構成を検討する等、廃止措置計画の最適性評価手法の基盤を整備しました。
また、廃止措置技術セミナーでは、廃止措置の基本事項、1F廃止措置の現状、プロジェクト管理等の講義を行うとともに1F廃炉現場・楢葉遠隔技術開発センターを視察しました。受講生の活発な議論では技術的な課題だけてなく社会的な課題にも焦点が当てられ、今後の改善案の一つとして,理工系の学生だけでなく,社会科学系の学生にもセミナーに参加してもらい,議論したいという要望が挙げられました。