廃止措置と技術の展開

廃止措置活動と技術の展開


 原子力施設の廃止措置工事は安全規制を解除するという明確な目的を有するプロジェクトであり、プロジェクトの遂行には上述した様々な考慮が必要です。このような視点から,廃止措置活動と技術展開は図に示すように分類できます。

AboutDecommisioning_figure5.PNG

廃止措置工事を進めるに当たっては、施設の特性(残存放射能量、汚染状況など)を十分に調べて、計画を立案することが重要になります。廃止措置工事において重要な役割を負う除染・解体作業は放射性のものとそうでないものを分離し、放射性廃棄物の発生を抑えることを目的に実施されます。
廃止措置工事では、廃棄物(放射性廃棄物及び放射性でない廃棄物)が発生し、放射性廃棄物は最終的には処分場で埋設処分されることになります。廃止措置で発生する放射性廃棄物は低レベルであり、炉心部の機器を除いて、地表に処分(浅地中処分)することが可能と考えられています。比較的放射能レベルが高い炉心部機器は地下50メートル以深(余裕深度処分)に処分されます。除染・解体が終了した後に放射能の測定を行い、有意な放射性核種が存在しないことを確認して、施設(又は敷地)が解放(規制解除)されることになります。これらは次の目的に用いられることになる訳です。

AboutDecommisioning_figure4.PNG