知識マネジメント

「原子力施設の廃止措置における知識マネジメントシステムの構築」

 

 「原子力施設の廃止措置における知識マネジメントシステムの構築」 福井大学では原子力施設の廃止措置における知識マネジメントの研究を行っています。そのケーススタディとして、現在、廃止措置が行われている「ふげん」を対象に、原子力機構との共同研究を進めています。その構築手順を図1に示します。 

 

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図1:廃止措置における知識マネジメントシステム

 


 本研究では、廃止措置に関する知識を抽出するための取り組みとして「ふげん」の廃止措置に必要な知識を引き出す目的で全職員を対象としたアンケートの実施や、経験・知識の豊富なベテラン職員の持つ知識を引き出すために、若手職員を交えた意見交換会等の取り組みを行っております。ここで得られた知識は、今後「ふげん」が廃止措置業務を行っていく上で必要な一般的、専門的な知識として蓄積されることになります。  また、蓄積された知識を有効に活用するために、知識工学に基くアプローチによりタクソノミー、オントロジーといった知識基盤の構築を進めています(図2)。これをシステムに応用することで高度なキーワード検索による知識利用が可能になります。

 

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図2:法造を用いたオントロジー構築の様子


 「ふげん」では廃止措置計画のために3次元CADを整備してきており、これにVR技術を適用し、3次元の解体シミュレーションシステムを開発してきた経緯があります。この仕組みを知識工学に応用し、仮想空間上に知識を埋め込み、技術、知識を継承するシステムとしての活用も検討しています。

 

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図3:VRdose